人事について考える

人事に来て数年、採用やら育成やら評価やら、色々思ったことをつぶやきます。それ以外のコトもつぶやきます。

自分のキャリアは自分でつかむ

ちょっと前にこんな記事がありました。


ジョブローテーション?あぁ玉突き人事のことね。 | 日系パワハラ


うちの会社も少なからず玉突きなところはあります。昔からある日本の会社はだいたいこのシステムを持っているのではないでしょうか。では、なぜこんな玉突きが起きるのかとふと疑問に思ったところ、それに答えてくれているブログ記事がありました(もちろん正解とは限らないと思います)。


一度に人事異動をする理由‥‥異動の季節(2): 心の中にキャリアスケープ


最初の玉(恐らく偉い人)を動かす時は戦略的な異動になっているが、そのポストを埋めるためにどこかから引っぺがしてくる、を繰り返す。それにより、「なんで俺がここなの?」と言うことが起きる、と上記では言っています。私も、まさに、人事に来たときはそう思ってしまいましたが、確かに玉突きは一つの理由だと思います。

じゃあ、それだけが理由かというと、上記の記事よりももっと人事の人は考えています。玉突きではあるものの、誰でもやれるわけでは無い仕事ばかりなので、(やりたいかどうかは置いておいて)やれる適正がありそうな人、そして、そこで学びが多そうな人を、重要ポストには起きます。その連鎖が続く感じがします。

新入社員についても同様で、できそうな新入社員には結構大変な仕事を渡します。ちょっと修行して欲しい新入社員には、ちょっと簡単そうな仕事から、と言うことになります。このあたりは、上記の記事と同意な面もあって、つまらなくて適当な仕事を適当にやっていると、次の仕事も適当になります。結局、仕事のご褒美はもっとよい仕事となっていくのは、周りを見ていても常識のように感じます。頑張ってる人を見ていると、その人を応援したくなる人は必ずいます。そういうものだと思います。

 

自分のキャリアは自分でつかむ

ようやく本題になってきました。

このタイトル、玉突き人事じゃ自分の希望するキャリアなんてつかめないんじゃ?と思うかも知れません。が、上記の「頑張ってる人を応援したくなる」「仕事のご褒美はもっと良い仕事」につながってくるのですが、

  1. 今の仕事・部署が天職な人は、がむしゃらに頑張って、スキルを高めまくる。
  2. 今の仕事が自分の描いているキャリアとずれていても、キャリアの道筋の糧になりそうなことは必ずあります。腐らずやはりがむしゃらに頑張って、その仕事のスキルと、自分のキャリアの糧になることを頑張る。もし、この道に意外と適性がありこの道で生きても良さそうなら、専門性をその道にシフトしても良い。もし、やはりずれているならば、仕事は仕事で頑張りつつ、プライベート等で自身のキャリアの柱になることのスキルを高め、資格や表彰や何か形として伝えられることを武器に社内でアピールすることが次につながると思います。

私の人生、2な事が圧倒的に多かったりします。このブログも、プライベートで頑張ってスキルを身につけるに通じることが目的で書いていたりします。

 

脱社畜系の人に言わせると、私もしっかり社畜で、そんなことやってないでさっさと辞めて自分のキャリアの道行けば?、そんな余計な暇しているなんて、暇人だね、と言われるかも知れません。玉突き人事系の会社にいると、キャリアをある程度会社にゆだねてしまっている点ははっきり言って否定できず、ここは私自身も悩みの種の一つでもありますが、凡人や家族を支えリスクを取れない人には上記のようにスキルを裏でじっくりと高めておく方法もアリだと私は考えています。スキルを身につけてから、本当に報われない場合に、会社と方向性が共有できずに別れるしかない場合に、初めて転職しても遅くは無いと思うのです。(と書いていて、こう書くほどには私は愛社精神があるんだな、とも思いました)

 

自分のキャリアの責任を会社のせいにしても仕方ありません。

それこそ、天命に任せるのだとしても、自分としての人事は尽くしておいて悔いは無いと思います。