人事について考える

人事に来て数年、採用やら育成やら評価やら、色々思ったことをつぶやきます。それ以外のコトもつぶやきます。

変わらない人を変えるには

今回のきっかけは、以下の記事を読んで、、、

 


記者の眼 - 「できない人」にいくら教えても「できる人」にならないのか:ITpro


上記の話、育成を担当する身としては、非常に悩ましい話だったりします。

 

できる人は勝手にできるようになる。ただし、いつかはわからない。

システム開発に限らず、できる人は勝手にできるようになるし、できない人はいつまで経ってもできない。これはそれなりに正な気がする。

ただ、できる人が最初からできたか、と言うとそんなことは無くて、どこかでその人の「花が咲く」時が、ブレークスルーの瞬間があるように思います。

私の場合は、あまり希望していなかった最初の担当では、粘った結果、「何とかやれる」レベルまで持っていけたように思いますが、正直、花が咲いた状態ではなかったように思います。異動で希望していた仕事になったときに一気に「花が咲いた」ように思います。

ただ、それは、最初から希望してた仕事に就いてたらすぐに咲いたのか?と言うと、そんなこと無いと思っていて、最初の担当で粘った時に培ったスキルと人脈に、大学院のスキルを活かせる希望ポストとの相乗効果で一気に咲いたように思います。

 

働きアリの法則はやはり「ある」

 このできる人、普通の人、できない人はの割合は、よく言われる「働きアリの法則」に感覚的に近しいなあ、と良く感じています。


働きアリの法則 - ドラッカーに学ぶリーダーシップスキル
"この「働きアリの法則」というのは、100匹の働きアリを細かく観察すると、そのうちの2割が良く働き、6割が普通に働き、2割が全く働かない状態をになり、これが人間の実社会における集団においても当てはまることから、この20対60対20の状態を「働きアリの法則」と呼ぶそうです。"


この「20対60対20」はかなり納得感があります。

すでに咲き始めた20と、まだ咲いていない60、咲こうともしない(枯れている?)20に分かれるなあ、と。この場合、育成のターゲットは、まだ咲いていない60を少しでも早く咲いている状態側に持って行くか、なのですが、非常に難しいです。

ここに、最初のトリガーの記事が言っている

「こういう言い方をしたらいけないのかもしれないが、結局は生まれつきですよ。できる人に機会を与えれば、自分でできるようになる。できない人にいくら懇切丁寧に教えても、できる人にはならないね」

が重くのしかかってくるように思います。。。

人事部の育成やら、研修やらがやれることは本当に小さくて、自分の花は自分で咲かせるほかありません。が、枯れている人に水をあげても、いっこうに咲きません。まだ咲いていない人たちへ、なんの水をどのように与えるか、がカギになるかと思っています。

自分の熱量を与える

じゃあどうやるか、と言うと、自分の、「周りの巻き込み論」に近いところがあるのですが、どう彼らを巻き込むか、自分の熱量を相手に渡していくか、でしか無いと思っています。

熱血うぜー、と思われることもあるとは思っているのですが、彼らの目線に降りていって、彼らへの言葉で接していく以外に無いのかな、、、と。

それで、60の内、5でも10でも、花が咲いてくれると嬉しいなあ、と。

 

と言うぐらい、育成というのは非常に難しく、また、人事部からやれることは何も無く、適切なレベルの仕事と、適切なマインドが非常に重要だなあ、と思う次第であります。