人事について考える

人事に来て数年、採用やら育成やら評価やら、色々思ったことをつぶやきます。それ以外のコトもつぶやきます。

人事に向く人、向かない人

私なりに考える、人事に向く人、向かない人の人物像を考えてみたいと思います。

と言うのも、若手社員と話していると「いつか人事部に行きたいんです!」という人は1〜2割程度は居るんですが、行きたい人ほど向いていないのではないかと思う今日この頃なのです。

 

人事に向かない人

あえて先に向かない人から考えてみたいと思います。

  1. 人事権を権力として利用する人・・・最近話題のドラマ「半沢直樹」を見ていて人事の印象悪くなるなー、と思うわけです苦笑 「私は人事部の次長だよ」「君の行動次第で出向が決まる」みたいな事言うようなのはわかりやすい最悪な部類ですが、そうでなくても「俺がお前の異動の世話してやった」や、「俺に人事権があるってわかってあんな態度なのかあいつは」的な人は少なからず居ます。もちろん、希望通りの異動をその人にするというのはかなりの労力が居るので、恩に着せたくなる気持ちもわからないことも無いですが、それを声に出してしまうようなマインドの持ち主はNGかと思います。

  2. 現場を理解していない人、机上の空論しちゃう人・・・冒頭に書いた、「いつか人事に行きたいんです!」クラスタへのアンチテーゼになるのですが、現場を理解せず、何かのフレームワークや、どこか本で読んだだけの話をそのまま試しちゃったりするような人は、結局現場にそっぽを向かれてその施策がぽしゃってしまいます。現場の最前線で大活躍するような人が人事に来てこそ、現場の人が動きやすい施策を打てるのではないかと思います。

  3. メンタルが強くない人・・・昨日の記事にも書きましたが、「人の事」を扱うため様々な事柄を扱います。それこそ、あり得ないと思っているような様々な事があります。また、会社全体の一つの骨でもあるため、責任が大きい仕事も少なくありません。精神的にかなりタフ、もしくは、自分の限界をちゃんと知っていて、限界一歩手前で、(気持ち的に)逃げる・開き直る・避けることが出来る人と言うことが大事かと思います。

人事に向く人

基本的に、上記のひっくり返しになりますが、、、

  1. 人を大事にする人・・・「人事権を行使する人」というのは、見方によっては「人をコマとして見る人」でもあるかなあ、と思います。もちろん、大きな会社では、一気に多くの人を動かすこともありますので、コマに見えることも否定はできません。そんな状況下においても、できる限り一人一人の属性・指向性・経験値・スキル等を鑑みて、最善を尽くす事が出来る人、というのがとても大事だと思っています。
  2. 現場の最前線で活躍している人・・・これは上記にもほぼ触れているので割愛します。
  3. ポジティブかつある程度楽観的な人・・・繰り返しになりますが、重い話が多いため、うちのチームは、雑談やランチではできる限りどうでも良いこと・アホなことを無意識にしているように思います。また、基本的にハプニング続きなことが多いのですが、そういった中でも、理由や犯人捜しよりも、解決に集中することが出来る人が多いように思います。
  4. 何かしらの、「想い」を持ってる人・・・社会に対してなのか、個人的になのか、夢なのか野望なのか、それらのどれでも良いと想うのですが、何かしら熱い想いを秘めてる人は、人事な人にしろ、そうでないにしろ、人を惹きつけて、巻き込んで仕事を出来るのでは無いかと想います。
  5. 人事部・人事権の力の大きさは理解している・・・権力として利用することはしないまでも、やはりとても力は強いことは事実です。人の人生を左右する事柄を決めるわけなので、、、なので、ちょっとした発言にも気をつけることはとても大事です。親しい友人にかるーく選択肢の一つとして話したつもりでも、相手はもう「人事の人」として見ていて、簡単に「人事のi-kuraさんが言っているかなり確度の高いネタ」になってしまいます。と言うわけで、口が堅いことは結構重要です。

色々書きましたが、、、

書いていて、人事部に限らない要素もあるなあ、と想いましたが、一番大事な要素は、向く人・向かない人ともに、一番の要素であると想います。

「人事を権力として使わず、人を大事に動く」

これが大事だと想っています。